意識障害の一つ:嗜眠とは
病院での用語を教えて
先生、「嗜眠」って言葉の意味がよくわからないんですけど、教えてください。
体の健康研究家
「嗜眠」は簡単に言うと、意識がもうろうとしていて、寝てばかりいる状態を指す言葉だよ。例えば、病気でとても体がだるくて、ずっと眠ってしまって、なかなか起きられないような状態だね。
病院での用語を教えて
ただ眠いだけとは違うんですか?
体の健康研究家
そうなんだ。ただ眠いだけとは違って、「嗜眠」の状態だと、周りの人が大きな声で呼びかけたり、体を揺すったりするくらいの強い刺激を与えないと、目を覚まさないんだ。そして、目を覚ましても、すぐにまた眠ってしまう状態なんだよ。
嗜眠とは。
「嗜眠」という言葉は、医学や健康の分野で使われる言葉で、意識がはっきりしない状態の中でも、ぼんやりしていて、放っておくと寝てばかりいるような状態を指します。強い刺激を与えないと目を覚まさず、反応も鈍いです。目を覚ましても、すぐにまた眠ってしまいます。この状態は「傾眠」とよく似ていますが、「傾眠」と「昏迷」(意識がほとんどない状態)の中間を指す言葉として使われることもあります。
嗜眠とは何か
– 嗜眠とは何か
「嗜眠」とは、医学の世界で「意識障害」の程度を表す言葉の一つです。では、意識障害とはどのような状態を指すのでしょうか。簡単に言うと、意識がはっきりしない状態のことを指します。
この意識障害には、軽いものから重いものまで様々な段階があります。その中で、「嗜眠」は意識レベルが低下し、周囲からの刺激に対して反応が鈍くなっている状態を指します。
例えば、あなたは電車に乗っている時に、うとうとしてしまった経験はありませんか? そのような、普段よりも眠気が強く、周囲から話しかけられても反応が遅かったり、刺激がない状態では眠り続けてしまうような状態が、「嗜眠」と呼ばれる状態です。
嗜眠は、病気のサインとして現れることがあります。例えば、風邪をひいた時や、熱がある時などに、体がだるく、眠気が強くなることがありますよね。このような場合にも、「嗜眠」がみられることがあります。
ただし、「嗜眠」は病気の初期症状として現れることもあれば、深刻な病気のサインであることもあります。そのため、もしも「いつもより眠気が強い」「周りの人に「ぼーっとしている」と指摘された」などの経験があり、気になる場合は、早めに医療機関を受診するようにしましょう。
項目 | 説明 |
---|---|
嗜眠とは | 意識障害の一種で、意識レベルが低下し、周囲からの刺激に対して反応が鈍くなっている状態 |
症状例 | ・普段よりも眠気が強い ・話しかけられても反応が遅い ・刺激がないと眠り続けてしまう |
原因 | ・風邪などの病気 ・熱がある時 ・深刻な病気のサイン |
注意点 | いつもと違う眠気が続く場合は、医療機関を受診する |
嗜眠の特徴
嗜眠状態とは、意識レベルが低下している状態を指します。この状態の人は、周囲で何が起きているのかを認識することが難しく、呼びかけや刺激への反応が著しく低下します。
具体的には、名前を呼ばれたり、軽く肩を叩かれたりする程度では、なかなか目を覚ましません。しかし、大きな音を立てたり、身体を強く揺さぶったりするなど、強い刺激を与えると、ようやく目を開けて反応を示すようになります。
ただし、その反応は、健常な人のようにスムーズにはいきません。呼びかけに対して、受け答えが遅れたり、不明瞭な返答をしたりすることが多く見られます。また、意識がはっきりせず、ぼんやりとした状態が続きます。そして、強い刺激がなくなると、再び眠りに落ちてしまうという特徴があります。
状態 | 特徴 |
---|---|
嗜眠状態 | 意識レベルが低下 呼びかけや刺激への反応が低下 強い刺激で反応 反応が遅い、不明瞭 意識がはっきりしない 刺激がなくなると再び眠る |
傾眠と昏迷との違い
「傾眠」「昏迷」といった言葉は、医療現場でもしばしば耳にする言葉ですが、これらの違いを明確に説明できるでしょうか?どちらも意識が低下している状態を表す言葉ですが、低下したレベルによって区別されます。
まず、「傾眠」とは、強い眠気を訴えながらも、周囲からの呼びかけがあれば容易に目を覚ますことができる状態です。例えるならば、うたた寝をしている状態を想像すると分かりやすいかもしれません。
次に、「昏迷」は、「傾眠」よりもさらに意識レベルが低下した状態です。呼びかけに応じることはほとんどなく、非常に強い痛みなどの刺激を与えなければ目を覚ますことができません。
そして、「傾眠」と「昏迷」の中間に位置するのが「嗜眠」と呼ばれる状態です。これは、呼びかけに対してはかろうじて反応を示しますが、意識ははっきりとしておらず、質問に対しても、曖昧な返答や、的外れな言動が見られる状態です。
このように、意識の低下レベルは、「傾眠」「嗜眠」「昏迷」の順に段階的に進行していくと理解しておきましょう。そして、これらの状態は、単なる睡眠不足だけでなく、病気のサインである可能性も少なくありません。もしも、周囲の人に見慣れない意識レベルの低下が見られた場合には、速やかに医療機関を受診する必要があることを覚えておきましょう。
意識レベル | 状態 | 説明 |
---|---|---|
傾眠 | 最も軽い意識障害 | 強い眠気を訴えるが、呼びかけで容易に覚醒する。 |
嗜眠 | 傾眠と昏迷の中間 | 呼びかけに反応するが、意識は明瞭ではなく、質問への返答も曖昧。 |
昏迷 | 最も重い意識障害 | 呼びかけに応じず、強い痛みなどの刺激が必要。 |
嗜眠の原因
– 嗜眠の原因嗜眠とは、過剰な眠気を催したり、意識がもうろうとしたりする状態を指します。健康な状態であっても一時的に起こることがありますが、その状態が続く場合は、病気のサインである可能性も考えられます。 嗜眠を引き起こす原因は実に様々です。例えば、風邪をひいた時や熱中症の際にみられる高熱、体内の水分が不足した状態である脱水症状といった体の不調は、嗜眠の代表的な原因として挙げられます。 また、普段の生活習慣が影響する場合もあります。十分な睡眠がとれていなかったり、過労やストレスが溜まっている場合にも、体が休息を求めて嗜眠を引き起こすことがあります。 一方、脳腫瘍や脳炎、脳卒中といった脳に異常をきたす病気が潜んでいる場合にも、嗜眠が現れることがあります。 その他にも、服用している薬の副作用として嗜眠が生じるケースもあるため注意が必要です。 このように、嗜眠の原因は多岐に渡るため、自己判断せずに、気になる症状がある場合は医療機関を受診し、医師の診察を受けるようにしましょう。
分類 | 原因 |
---|---|
体の不調 |
|
生活習慣 |
|
病気 |
|
薬剤 |
|
嗜眠への対処
日常生活で強い眠気を感じることが続く状態を嗜眠と呼びます。もしも、ご自身や周りの方が嗜眠状態になっていることに気づいたら、まずはその原因を特定することが重要です。睡眠不足や過労、時差ボケといった比較的分かりやすい原因もあれば、思わぬ病気が隠れている可能性もあります。
自己判断で睡眠薬を服用したり、栄養ドリンクを飲んで無理をしたりすることは大変危険です。症状を悪化させてしまう可能性もあるため、必ず医療機関を受診し、医師の診断を受けてください。
医療機関では、問診や診察に加え、血液検査や画像検査など、様々な角度から原因を特定します。その上で、原因に合わせた適切な治療が行われます。
特に、激しい頭痛や高熱、吐き気などを伴う場合は、すぐに医療機関に連絡してください。 meningitis や encephalitis など、命に関わる病気が隠れている可能性もあります。自己判断はせず、速やかに専門家の指示を仰ぎましょう。
状態 | 原因 | 対応 |
---|---|---|
強い眠気が続く(嗜眠) | 睡眠不足、過労、時差ボケ 病気の可能性 |
|
激しい頭痛、高熱、吐き気を伴う場合 | 命に関わる病気の可能性(髄膜炎、脳炎など) | すぐに医療機関に連絡 |