
がん治療とパフォーマンスステータス
- パフォーマンスステータスとは
パフォーマンスステータス(PS)とは、病気、特にがん治療を受ける方の日常生活における活動レベルを測る指標です。
日常生活動作がどれくらい自立しているかを、0から4までの5段階で表します。数字が小さいほど、日常生活動作が自立していることを示し、数字が大きいほど、介護や介助が必要な状態であることを示します。
具体的には、
* -0- 全く問題なく日常生活を送れる状態
* -1- 軽い運動は制限されるが、普段通りの仕事や生活はできる状態
* -2- 仕事はできないが、身の回りのことは自分でできる状態
* -3- 身の回りのことの半分以上を他人の助けを借りて行っている状態
* -4- 全く身の回りのことができず、常に介助が必要な状態
このように、日常生活動作の自立度を5段階で評価することで、患者さんの状態を客観的に把握することができます。
この評価は、治療方針の決定や、抗がん剤治療などの効果、病気の進行度合い、予後を予測する上で重要な要素となります。
例えば、同じ病気、同じステージであっても、パフォーマンスステータスが良い方が、治療の効果が期待でき、予後が良い傾向にあります。
また、パフォーマンスステータスは、治療の開始前だけでなく、治療中も定期的に評価することで、患者さんの状態の変化を把握し、適切な治療やケアを提供するために役立ちます。