
全身の血管抵抗:全末梢血管抵抗とは?
私たちの体を網の目のように巡っている血管は、心臓から送り出された血液を体の隅々まで届けるために欠かせないものです。血液はこの血管の中を絶え間なく流れていますが、その流れは決して淀みなく進むわけではありません。なぜなら、血液の流れを妨げるものが血管の壁にあるからです。これを抵抗と呼びます。
この抵抗は、庭に水をまく際に使うホースとよく似ています。ホースの中を勢いよく水が流れている時でも、ホースの壁によって少なからず流れが妨げられているように、血液もまた血管の壁から抵抗を受けています。
では、この抵抗は一体何が原因で生まれるのでしょうか?それは、血液の粘度と血管の太さ、そして血管の長さという3つの要素が大きく関わっています。
血液がドロドロしているほど、また血管が細く長いほど、血液は流れにくくなります。これは、血液が血管の中をスムーズに流れるためには、ある程度の力が必要になるからです。もしも血管が狭くなれば、血液はより強い力で押し出されなければなりません。
このように、血液の流れと抵抗は密接に関係しており、この抵抗を理解することは、健康な状態を保つ上でとても重要になります。