はしかについて:症状と予防
病院での用語を教えて
先生、「はしか」ってどんな病気ですか?
体の健康研究家
良い質問だね。「はしか」は、ウイルスによって起きる感染力がとても強い病気だよ。高い熱が出て、咳や鼻水、目の充血といった症状が出るんだ。
病院での用語を教えて
そうなんですね。他にはどんな症状がありますか?
体の健康研究家
「はしか」の特徴的な症状として、体に赤い発疹が出るんだ。空気感染もしやすい病気なので、予防接種を受けておくことが大切だよ。
はしかとは。
「はしか」という言葉は、医学や健康の分野で使われる時、麻疹と同じ意味で使われます。麻疹についてもっと詳しく知りたい場合は、「麻疹」の項目を見てください。
はしかとは
– はしかとははしかは、麻疹ウイルスが原因で起こる感染力が非常に強い病気です。このウイルスは、空気中に漂う咳やくしゃみのしぶきを介して、感染者から健康な人にうつります。 感染すると、高熱、咳、鼻水、目の充血などの症状が現れます。さらに、口の中に白い斑点が出て、その後、顔から体全体に赤い発疹が広がっていきます。はしかは、乳幼児や免疫力が低下している人にとって、特に危険な病気です。肺炎、中耳炎、脳炎などの重い合併症を引き起こすことがあり、最悪の場合、命を落とすこともあります。はしかの予防には、ワクチン接種が非常に有効です。はしかのワクチンは、他のワクチンと組み合わせたMR(麻疹・風疹混合)ワクチンとして、乳幼児期に2回接種します。はしかは空気感染で広がりやすいため、周囲の人に移さないように、感染者は外出を控えるなどの対策が必要です。また、はしかを疑う症状が出た場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
原因 | 麻疹ウイルス |
感染経路 | 空気感染(咳やくしゃみのしぶき) |
症状 | 高熱、咳、鼻水、目の充血、口の中の白い斑点、赤い発疹 |
合併症 | 肺炎、中耳炎、脳炎など |
予防 | MR(麻疹・風疹混合)ワクチン接種(2回) |
対策 | 感染者は外出を控える、早期の医療機関受診 |
はしかの症状
はしかは、はしかウイルスによって引き起こされる感染力の強い病気です。感染すると、約10日〜2週間の潜伏期間の後、様々な症状が現れます。
まず、38度以上の高熱、咳、鼻水、目の充血といった風邪のような症状が現れます。これらの症状は数日間続くことがあり、その後、口の中に白い小さな斑点(コプリック斑)が現れます。コプリック斑は、はしか特有の症状で、頬の内側にできやすいのが特徴です。
コプリック斑が現れてから1~2日後、顔から首、体、手足へと赤い発疹が広がっていきます。発疹は最初は小さく赤い点状ですが、次第に大きくなり、くっつき合って広範囲に広がることがあります。発疹が出始めてから数日間は高熱が続き、全身のだるさや食欲不振などの症状もみられます。
発疹は数日かけて全身に広がった後、3~4日後から徐々に色が薄くなり始めます。そして、発疹が出た順番に、かさぶたになって剥がれ落ちていきます。はしかは通常、合併症を起こさずに回復しますが、肺炎や脳炎などの重い合併症を引き起こすこともあります。特に、乳幼児や免疫力が低下している人は重症化するリスクが高いため、注意が必要です。
段階 | 症状 | 期間 |
---|---|---|
潜伏期間 | なし | 約10日~2週間 |
初期症状 | – 38度以上の高熱 – 咳 – 鼻水 – 目の充血 |
数日間 |
コプリック斑出現 | – 口の中に白い小さな斑点(頬の内側にできやすい) | 初期症状の後 |
発疹出現 | – 顔から首、体、手足へと赤い発疹が広がる – 発疹は次第に大きくなり、くっつき合って広範囲に広がる – 全身のだるさや食欲不振 |
コプリック斑出現後1~2日後から数日間 |
回復期 | – 発疹の色が薄くなる – 発疹がかさぶたになって剥がれ落ちる |
発疹出現後3~4日後から数日間 |
合併症のリスク
はしかは、一見するとよくある childhood disease のように思えるかもしれませんが、実際には深刻な合併症を引き起こす可能性のある危険な病気です。合併症は誰にでも起こり得ますが、特に乳幼児や妊婦、免疫力の低下した人々は重症化するリスクが高いと言えるでしょう。
はしかウイルスによって引き起こされる最も一般的な合併症の一つに、中耳炎が挙げられます。これは、耳の奥にある中耳という部分が炎症を起こす病気です。中耳炎は、耳の痛みや発熱、難聴などを引き起こす可能性があります。また、肺炎もはしかの合併症としてよく見られます。これは、肺に炎症が起こり、呼吸が困難になる病気です。肺炎は、特に乳幼児や高齢者において、重症化する可能性があります。
さらに、はしかは脳炎などの、より深刻な合併症を引き起こす可能性もあります。脳炎は、脳の炎症であり、けいれんや意識障害、脳損傷などを引き起こす可能性があります。脳炎は命に関わる可能性のある非常に危険な状態です。また、まれに、はしかウイルスが体内に残存し、数年後にSSPE(亜急性硬化性全脳炎)と呼ばれる、致命的となることが多い脳の病気を引き起こすこともあります。
はしかはワクチンで予防できる病気です。はしかの合併症のリスクを減らすためには、ワクチン接種が非常に重要です。はしかを疑う症状がある場合は、すぐに医師の診察を受けてください。
合併症 | 説明 | リスクが高い人 |
---|---|---|
中耳炎 | 耳の痛み、発熱、難聴などを引き起こす可能性があります。 | – |
肺炎 | 肺に炎症が起こり、呼吸が困難になる病気です。乳幼児や高齢者において、重症化する可能性があります。 | 乳幼児、高齢者 |
脳炎 | 脳の炎症。けいれんや意識障害、脳損傷などを引き起こす可能性があります。命に関わる可能性があります。 | – |
SSPE(亜急性硬化性全脳炎) | はしかウイルスが体内に残存し、数年後に発症する、致命的となることが多い脳の病気。 | – |
はしかの予防
はしかは、空気感染などによって、非常に感染力が強いウイルスによって引き起こされる感染症です。高熱や発疹、咳などの症状が現れ、肺炎や脳炎などの合併症を引き起こすこともあります。特に、乳幼児や免疫力が低下している人は重症化するリスクが高い病気です。はしかを予防する最も効果的な方法は、ワクチンを接種することです。はしかのワクチンは、風疹のワクチンと混合されたMRワクチンとして接種されます。MRワクチンは、安全性が高く、2回の接種を受けることで、長期間にわたりはしかに対する免疫を獲得することができます。1歳と小学校入学前の2回接種することで、確実な免疫獲得が期待できます。また、はしかは感染力が非常に強いため、周囲の人々への感染を防ぐためにも、ワクチン接種が重要です。ワクチン接種を受けることで、自分自身を守るだけでなく、地域社会全体で、はしかの流行を防ぐことにもつながります。
項目 | 内容 |
---|---|
病気 | はしか |
原因 | 非常に感染力が強いウイルス |
感染経路 | 空気感染など |
症状 | 高熱、発疹、咳、肺炎、脳炎など |
重症化リスク | 乳幼児、免疫力が低下している人 |
予防法 | MRワクチン接種(はしか・風疹混合ワクチン) |
接種回数 | 2回(1歳と小学校入学前) |
効果 | 長期間にわたりはしかに対する免疫獲得 |
ワクチン接種の重要性 | – 自分自身を守る – 周囲への感染拡大防止 – 地域社会での流行を防ぐ |
まとめ
– まとめはしかは、発熱、咳、鼻水、目の充血などの症状が出る、感染力の強い病気です。 放っておくと、肺炎や脳炎などの重い合併症を引き起こすこともあり、命に関わることもあります。 はしかは空気感染するため、感染者の咳やくしゃみによって、容易に広がります。はしかを予防する最も効果的な方法は、ワクチン接種です。 はしかのワクチンは、他のワクチンと組み合わせたMR(麻疹・風疹混合)ワクチンとして接種されます。 MRワクチンは、2回の接種で非常に高い予防効果が期待できます。 1歳になったらできるだけ早く1回目の接種を受け、2回目の接種は小学校入学前の1年間に行います。 はしかは過去のものと思われがちですが、世界ではまだ流行しており、日本でも海外から持ち込まれる可能性があります。 お子様だけでなく、大人でも免疫がない場合はワクチン接種が必要です。 ワクチン接種について、かかりつけの医師にご相談ください。
項目 | 内容 |
---|---|
病気 | はしか |
症状 | 発熱、咳、鼻水、目の充血など |
合併症 | 肺炎、脳炎など |
感染経路 | 空気感染 |
予防方法 | ワクチン接種(MRワクチン) |
接種回数 | 2回 |
接種時期 | 1回目:1歳になったらできるだけ早く 2回目:小学校入学前の1年間 |