内臓脂肪と健康リスク
病院での用語を教えて
『内臓脂肪』って、どんなものですか?
体の健康研究家
いい質問ですね!内臓脂肪は、お腹の中にある内臓の周りにつく脂肪のことです。皮ふの下につく脂肪とは違いますよ。
病院での用語を教えて
お腹の中につく脂肪なんですね。 why dangerous?
体の健康研究家
内臓脂肪は、たくさんつくと、病気になりやすくなるからです。生活習慣病の原因の一つとも言われています。
内臓脂肪とは。
「内臓脂肪」っていう言葉は、医学や健康の分野で使われるんだけど、簡単に言うと、お腹の中にある臓器の周りについた脂肪のことなんだ。体重と身長の関係を表すBMIが25以上あると「肥満」って呼ばれるんだけど、ただ太ってるだけじゃなくて、太っていることが原因で健康に問題が出てきたり、問題が起きそうだなって場合は「肥満症」って診断されるんだって。お医者さんから痩せるように指導されるのは、こういう場合なんだね。
内臓脂肪とは
内臓脂肪とは
食べ過ぎや運動不足が続くと、体に脂肪が蓄えられます。特に、お腹周りにつく脂肪には、皮下脂肪と内臓脂肪の二種類があります。皮下脂肪は皮膚の下に蓄えられる脂肪のことですが、内臓脂肪は腹腔内、つまり胃や腸、肝臓といった臓器の周囲に蓄えられる脂肪のことを指します。
内臓脂肪は、皮下脂肪と比べて体に様々な悪影響を及ぼしやすいという特徴があります。内臓脂肪が蓄えられると、血液中に遊離脂肪酸と呼ばれる物質が多く放出されるようになります。この遊離脂肪酸が、血管を傷つけたり、インスリンの働きを悪くしたりすることで、動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病のリスクを高めてしまうのです。また、内臓脂肪の蓄積は、高血圧や脂質異常症、高尿酸血症、脂肪肝などを引き起こし、心臓病や脳卒中のリスクを高めることにも繋がります。
食生活の欧米化や運動不足に伴い、現代人において内臓脂肪の蓄積は増加傾向にあります。内臓脂肪を減らすためには、バランスの取れた食事を心がけ、適度な運動を習慣づけることが大切です。
項目 | 説明 |
---|---|
内臓脂肪とは | 胃や腸、肝臓といった臓器の周囲に蓄えられる脂肪 |
特徴 | 体に様々な悪影響を及ぼしやすい。血管を傷つけたり、インスリンの働きを悪くしたりする遊離脂肪酸を多く放出する。 |
リスク | 動脈硬化、糖尿病、高血圧、脂質異常症、高尿酸血症、脂肪肝、心臓病、脳卒中 |
現代の傾向 | 食生活の欧米化や運動不足に伴い、内臓脂肪の蓄積は増加傾向 |
対策 | バランスの取れた食事、適度な運動 |
内臓脂肪の危険性
近年、健康診断などで「内臓脂肪」という言葉を見聞きする機会が増えました。内臓脂肪は、お腹の奥深く、内臓の周囲に蓄えられる脂肪です。皮下脂肪のように見た目ですぐわかるわけではありませんが、過剰に蓄積すると様々な病気のリスクを高めるため注意が必要です。
内臓脂肪は、単なる脂肪の塊ではありません。様々な生理活性物質を分泌することが知られており、このことが健康に悪影響を及ぼす要因となっています。
内臓脂肪から分泌される物質の一つに、インスリンの働きを悪くするものがあります。インスリンは、血液中の糖分を細胞に取り込み、エネルギーとして利用するために重要な役割を担っています。しかし、インスリンの働きが阻害されると、血液中の糖分がうまく利用されず、血糖値が上昇してしまいます。これが続くと、糖尿病のリスクが高まります。
また、内臓脂肪から分泌される物質の中には、血管を収縮させるものもあります。血管が収縮すると、血液の流れが悪くなり、血圧が上昇しやすくなります。高血圧は、放置すると動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳卒中などの命に関わる病気を引き起こす危険因子となります。
さらに、内臓脂肪は悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らす働きもあります。その結果、血液中の脂質バランスが乱れ、脂質異常症のリスクを高めます。脂質異常症も、動脈硬化を促進する要因となります。
このように、内臓脂肪は見た目には分かりにくいものの、体内で様々な悪影響を及ぼし、生活習慣病や動脈硬化性疾患のリスクを高めることがわかっています。健康的な生活を送るためには、内臓脂肪を減らすことが重要です。
内臓脂肪から分泌される物質の影響 | 病気のリスク |
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インスリンの働きを悪くする物質 | 血糖値の上昇 → 糖尿病 |
血管を収縮させる物質 | 血圧の上昇 → 動脈硬化 → 心筋梗塞、脳卒中 |
悪玉コレステロール増加、善玉コレステロール減少 | 脂質異常症 → 動脈硬化 |
内臓脂肪の測定方法
私たちの体には、皮下脂肪と内臓脂肪という2種類の脂肪が存在します。皮下脂肪は皮膚の下に蓄積する脂肪で、内臓脂肪は腹腔内にある臓器の周りに蓄積する脂肪です。内臓脂肪は過剰に蓄積すると、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病のリスクを高めることが知られており、近年その健康への影響が注目されています。
内臓脂肪の蓄積量を正確に測定するには、CTやMRIなどの画像検査が用いられます。これらの検査では、腹部断面の画像から内臓脂肪の面積を正確に計測することができます。しかし、これらの検査は費用が高く、手軽に受診できないという側面もあります。そこで、より簡易的な測定方法として、腹囲測定が広く用いられています。
腹囲測定は、おへその高さで腹部周囲の長さを測定します。測定は、息を吐いた状態で行い、メジャーを床と水平に保つことが重要です。腹囲の値が男性で85cm以上、女性で90cm以上の場合、内臓脂肪が過剰に蓄積している可能性が高いとされ、生活習慣の見直しが必要となります。腹囲測定は、特別な機器を必要とせず、自宅でも簡単に測定できるという利点があります。しかし、腹囲は内臓脂肪量だけでなく、皮下脂肪量や筋肉量などの影響も受けるため、あくまで目安として捉えることが大切です。
項目 | 皮下脂肪 | 内臓脂肪 |
---|---|---|
蓄積部位 | 皮膚の下 | 腹腔内臓器周辺 |
健康への影響 | – | 過剰に蓄積すると、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病のリスクを高める |
測定方法 | – | CT、MRI、腹囲測定 |
腹囲測定基準(目安) | – | 男性85cm以上、女性90cm以上で内臓脂肪過剰の可能性高 |
内臓脂肪を減らすには
お腹周りについた脂肪、気になりますよね。これは皮下脂肪と内臓脂肪から成り、特に内臓脂肪は高血圧や糖尿病などの生活習慣病のリスクを高めるため、積極的に減らす必要があります。
内臓脂肪を減らすためには、日々の食生活と運動習慣を見直すことが重要です。まず食生活では、脂肪分の多い食事を控えましょう。揚げ物や脂身の多い肉などは控えめにし、魚や大豆製品など良質なタンパク質を摂るように心がけましょう。
さらに、野菜や海藻、きのこなど食物繊維を豊富に含む食品を積極的に摂取することも大切です。食物繊維は、食後の血糖値の上昇を抑え、内臓脂肪の蓄積を防ぐ効果があります。また、よく噛んで食べることで満腹感を得やすくなるため、食べ過ぎ防止にも繋がります。
運動習慣がない方は、まずは軽い運動から始めてみましょう。毎日30分程度のウォーキングやジョギングなどの有酸素運動は、脂肪燃焼効果が高く、内臓脂肪を減らすために効果的です。さらに、筋肉量を増やすことで基礎代謝が上がり、太りにくい体作りに繋がります。そのため、筋トレなどの無酸素運動も合わせて取り入れることをおすすめします。
内臓脂肪を減らすには、一朝一夕にはいきません。毎日の積み重ねが重要です。食生活の改善と運動習慣を継続することで、健康的な体作りを目指しましょう。
目的 | 方法 | 効果 |
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内臓脂肪を減らす |
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内臓脂肪を減らす |
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健康的な生活習慣を
日々の生活の中で、知らないうちに蓄積していく内臓脂肪。自覚症状がないまま進むことも多いため、普段からの心がけが大切です。内臓脂肪が増えすぎると、動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病のリスクが高まることが知られています。このような事態を防ぎ、いつまでも健康な体を維持するためには、内臓脂肪をため込まない生活習慣を身につけることが重要です。
では、具体的にどのような点に注意すれば良いのでしょうか。まず、食生活の見直しが挙げられます。脂肪や糖分の摂り過ぎは内臓脂肪を増やす原因となります。バランスの取れた食事を心がけ、野菜や海藻、きのこなどを積極的に摂取するようにしましょう。また、よく噛んで食べることで、満腹感を得やすくなり、食べ過ぎを防ぐ効果も期待できます。
次に、適度な運動も欠かせません。運動は内臓脂肪を燃焼させるだけでなく、ストレス解消にも効果があります。激しい運動である必要はなく、ウォーキングや軽いジョギングなど、無理なく続けられる運動を見つけ出すことが大切です。日常生活の中でこまめに体を動かす習慣をつけることも効果的です。
そして、十分な睡眠も重要です。睡眠不足はホルモンバランスを乱し、食欲を増進させるホルモンの分泌を促すため、内臓脂肪の蓄積に繋がるとされています。質の高い睡眠をしっかりと確保することで、内臓脂肪の増加を防ぎましょう。
このように、健康的な生活習慣を心がけることは、内臓脂肪の蓄積を防ぐだけでなく、様々な病気の予防にも繋がります。今日からできることから実践し、健康的な体を手に入れましょう。
内臓脂肪をため込まないためのポイント | 具体的な方法 |
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食生活の見直し | – 脂肪や糖分の摂り過ぎを控える – バランスの取れた食事を心がける – 野菜や海藻、きのこなどを積極的に摂取する – よく噛んで食べる |
適度な運動 | – ウォーキングや軽いジョギングなど、無理なく続けられる運動を行う – 日常生活の中でこまめに体を動かす |
十分な睡眠 | – 質の高い睡眠をしっかりと確保する |