障害者手帳:理解とサポート
病院での用語を教えて
障害者手帳って、どんな人が持てるの?
体の健康研究家
いい質問だね!障害者手帳は、体の障害や心の障害、それから学ぶことや覚えることに困難がある人が持てる手帳なんだ。例えば、目が見えにくい人や、耳が聞こえにくい人、車椅子が必要な人などが持つことができるよ。
病院での用語を教えて
そうなんだ!誰でももらえるわけじゃないんだね。何か基準はあるのかな?
体の健康研究家
その通り!誰でももらえるわけじゃないんだ。障害の程度が、日常生活にどのくらい影響があるかを専門家が判断して、手帳を持てるかどうかが決まるんだよ。
障害者手帳とは。
「困りごとを持つ方を支えるための手帳」について説明します。これは、体や心、あるいは学び方に困りごとを持つ方が、暮らしやすいようにと国から発行される手帳のことです。大きく分けて、「体の不自由な方向けの手帳」、「心の不自由な方向けの手帳」、「学びに困りごとがある方向けの手帳」の3種類があります。
■どんな時に役立つのか
この手帳を見せることで、どの程度困りごとがあるのかが分かり、手帳の種類やその程度に応じて、次のようなサービスを受けられます。
・電車やバスなどの料金が割引になる
・役所の建物や公園などの利用料金が割引になる
・国や自治体が用意する住まいに、早く入れる
・仕事を探す際に、特別な枠組みで申し込める
・税金が減額される
■どこで申し込むのか
・体の不自由な方向けの手帳
都道府県庁か、大きな市の役所で手続きをします。いつも診てもらっているお医者さん、もしくは決められたお医者さんに、体の不自由さが続いていて、手帳が必要だと認められると、もらうことができます。
・学びに困りごとがある方向けの手帳
都道府県庁か、大きな市の役所で手続きをします。学びに遅れがあり、毎日の暮らしで困っていると、相談所でお医者さんに認められると、もらうことができます。手帳の名前は地域によって、「みどりの手帳」や「愛の手帳」など、異なる場合もあります。
・心の不自由な方向けの手帳
都道府県庁か、大きな市の役所で手続きをします。心の不自由さによって、毎日の暮らしや人と関わるのが難しい場合に、いつも診てもらっているお医者さん、もしくは決められたお医者さんに認められると、もらうことができます。
■手帳をもらうまでの流れ
お医者さんから、手帳を持つことを勧められる場合もあります。お医者さんからもらった書類を持って、市区町村役所の相談窓口に行き、手続きをします。
自分自身で手帳を申し込みたい場合は、お医者さんに診てもらい、書類をもらってから、市区町村役所の相談窓口に行きます。ただし、体の不自由な方向けの手帳を申し込む場合は、体の不自由さについてよく知っているお医者さんに、診てもらわなければなりません。
学びに困りごとがある方向けの手帳を申し込むには、18歳未満の場合は子どものための相談所、18歳以上の場合は大人のための相談所で、判定を受ける必要があります。前もって電話で予約をしてから、判定を受けましょう。
■手帳の更新について
体の状態や、必要なサポートが変わることがあるため、一定期間ごとに更新の手続きが必要です。更新の際には、お医者さんや相談所の判断が再び必要となります。病院や相談所に行って検査を受け、書類を書いてもらうか、判定を受けます。その後、最初に申し込んだ時と同じように、市区町村役所の相談窓口に行って手続きをします。
体の不自由な方向けの手帳と心の不自由な方向けの手帳を申し込む際には、お医者さんの書類、本人確認書類、マイナンバーが分かる書類、印鑑、写真が必要です。学びに困りごとがある方向けの手帳には、お医者さんの書類、母子手帳、健康保険証、印鑑、写真が必要です。
■手帳を持っている人の現状
国の調査によると、2011年12月1日時点で、体の不自由な方向けの手帳を持っている人は約386万4000人でした。心の不自由な方向けの手帳を持っている人は約56万8000人、学びに困りごとがある方向けの手帳を持っている人は約62万2000人でした。複数の手帳を持っている人もいます。
障害者手帳とは
– 障害者手帳とは障害者手帳とは、身体に障がいを持つ方、心に障がいを持つ方、または学ぶことに困難を抱える方々が、日常生活や社会生活を送る上で必要なサポートを受けられるように、国が発行する公的な手帳です。具体的には、身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳の三種類があり、これらの手帳を総称して「障害者手帳」と呼びます。-# それぞれの障がいに応じた手帳-身体障害者手帳-は、視覚、聴覚、肢体、音声・言語機能、心臓、腎臓、呼吸器、膀胱・直腸、小腸、免疫機能などに永続する障がいがある方が対象となります。-精神障害者保健福祉手帳-は、統合失調症、うつ病、躁うつ病、不安障害、認知症など、精神疾患によって長期にわたり日常生活や社会生活に影響が出ている方が対象となります。-療育手帳-は、知的発達に遅れがあり、日常生活や社会生活に支援が必要な方が対象となります。-# 手帳の交付によって受けられる支援障害者手帳を取得することで、様々な福祉サービスを受けることが可能になります。例えば、税金の控除や公共料金の割引、医療費の助成、特別支援学校への就学、就労支援、介護サービスの利用などが挙げられます。手帳の交付を受けるためには、各市区町村の窓口で申請を行い、医師の診断や判定を受ける必要があります。手帳の等級や種類によって、受けられるサービスの内容や程度が異なります。障害者手帳は、障がいを持つ方が社会でより良く生きていくために必要なサポートを受けるための大切な制度です。
手帳の種類 | 対象となる障がい | 主な支援の内容 |
---|---|---|
身体障害者手帳 | 視覚、聴覚、肢体、音声・言語機能、心臓、腎臓、呼吸器、膀胱・直腸、小腸、免疫機能などに永続する障がい | 税金の控除、公共料金の割引、医療費の助成、就労支援、介護サービスの利用など |
精神障害者保健福祉手帳 | 統合失調症、うつ病、躁うつ病、不安障害、認知症など、精神疾患によって長期にわたり日常生活や社会生活に影響が出ている方 | 税金の控除、公共料金の割引、医療費の助成、就労支援、介護サービスの利用など |
療育手帳 | 知的発達に遅れがあり、日常生活や社会生活に支援が必要な方 | 特別支援学校への就学、就労支援、介護サービスの利用など |
福祉サービスの内容
福祉サービスは、障害を持つ方が社会でより自立し、質の高い生活を送るために、様々な支援を提供する制度です。その内容は多岐にわたり、経済的な援助から、日常生活のサポート、社会参加の促進まで幅広く網羅されています。
福祉サービスを受けるには、まず、障害者手帳の取得が必要です。この手帳は、障害の種類や程度を公的に証明するものであり、等級によって受けられるサービス内容が異なります。
経済的な支援としては、公共交通機関や公共施設の利用料金の割引、税金の控除などが挙げられます。例えば、バスや電車を割引料金で利用できたり、美術館や博物館に入場料を支払わずに鑑賞できたりします。また、所得税や住民税の負担が軽減される制度も用意されています。
日常生活のサポートとしては、公営住宅への優先入居や在宅介護サービスの利用などが挙げられます。住まいの確保や身の回りの世話など、日常生活を送る上で必要な支援を受けることができます。
社会参加の促進としては、就職活動における障害者枠の利用や就労支援センターの利用などが挙げられます。働く意欲のある方が、自分の能力や適性に応じた仕事に就けるよう、様々なサポート体制が整えられています。
福祉サービスのカテゴリー | サービス内容 | 対象者 |
---|---|---|
経済的な支援 | – 公共交通機関・公共施設の利用料金割引 – 税金の控除 (所得税、住民税など) |
障害者手帳所持者 |
日常生活のサポート | – 公営住宅への優先入居 – 在宅介護サービスの利用 |
障害者手帳所持者 |
社会参加の促進 | – 就職活動における障害者枠の利用 – 就労支援センターの利用 |
就労意欲のある障害者手帳所持者 |
手帳の種類と申請先
手帳にはいくつかの種類があり、手帳の種類によって申請する場所や必要な書類が異なります。手帳の申請を検討する際には、ご自身の状況に合った手帳の種類を確認することが重要です。
まず、身体に障害のある方が所持する身体障害者手帳は、お住まいの地域の都道府県知事または政令指定都市・中核都市の長が交付します。次に、発達障害のある方が所持する療育手帳は、都道府県知事または政令指定都市の長が交付します。そして、精神に障害のある方が所持する精神障害者保健福祉手帳は、都道府県知事または政令指定都市の長が交付します。
いずれの手帳を申請する場合でも、医師の診断書は必須です。医師の診断書をもとに、手帳の交付が必要かどうか、どの程度の障害等級に該当するかが判断されます。また、手帳の種類によっては、医師の診断書に加えて、児童相談所や知的障害者更生相談所などの専門機関からの判定書が必要になる場合があります。手帳の申請に必要な書類や手続きは、お住まいの地域の行政機関や関係機関のホームページなどで確認することができます。ご不明な点があれば、遠慮なくお問い合わせください。
手帳の種類 | 交付機関 | 必要な書類 |
---|---|---|
身体障害者手帳 | 都道府県知事または政令指定都市・中核都市の長 | 医師の診断書 ※手帳の種類によっては、専門機関からの判定書が必要な場合あり |
療育手帳 | 都道府県知事または政令指定都市の長 | 医師の診断書 ※手帳の種類によっては、専門機関からの判定書が必要な場合あり |
精神障害者保健福祉手帳 | 都道府県知事または政令指定都市の長 | 医師の診断書 ※手帳の種類によっては、専門機関からの判定書が必要な場合あり |
申請手続き
– 申請手続き
身体に障害をお持ちの方々が、様々な支援やサービスを受けられるように交付される障害者手帳。その申請は、お住まいの市区町村にある障害福祉相談窓口で行います。 窓口は、市役所や区役所などに設置されていますので、事前に電話などで場所を確認しておくと良いでしょう。
申請にあたっては、いくつかの書類が必要です。まず、医師による診断書は必須です。これは、障害の内容や程度を証明するための重要な書類となります。
また、本人確認書類として、運転免許証やマイナンバーカード、保険証などが必要です。その他、住民票の写しなど、個人番号が確認できる書類も必要となる場合があります。
さらに、申請書類に押印するための印鑑、顔写真も用意しておきましょう。顔写真は、縦4センチメートル×横3センチメートルのサイズで、無帽、正面、上半身のものを使用します。
なお、18歳未満のお子さんの場合、療育手帳の申請となります。療育手帳の申請には、上記に加えて、母子手帳や健康保険証なども必要となりますので、事前に確認しておきましょう。
医師から障害者手帳の取得を勧められることもありますが、患者さん自身が申請することも可能です。 申請前に、必要な書類などを市区町村の窓口で確認しておくと、スムーズに手続きを進めることができます。
申請対象 | 申請場所 | 必要な書類 | 備考 |
---|---|---|---|
成人 | 市区町村の障害福祉相談窓口 | – 医師の診断書 – 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、保険証など) – 住民票など、個人番号が確認できる書類 – 印鑑 – 顔写真(縦4cm×横3cm、無帽、正面、上半身) |
医師から勧められる場合と、患者さん自身が申請する場合がある |
18歳未満の子供 | 市区町村の障害福祉相談窓口 | – 医師の診断書 – 本人確認書類 – 住民票など、個人番号が確認できる書類 – 印鑑 – 顔写真(縦4cm×横3cm、無帽、正面、上半身) – 母子手帳 – 健康保険証 |
療育手帳の申請となる |
手帳の更新
– 手帳の更新について
障害のある方の状態や、それに伴い必要となるサポートは、時間の経過とともに変化することがあります。そのため、障害者手帳は一度取得したら終わりではなく、一定期間ごとに更新手続きが必要となります。
手帳の更新手続きは、新規で取得する時と同様に、お住まいの市区町村の障害福祉相談窓口で行います。更新手続きを行う際には、再度医師の診断を受ける必要があり、場合によっては、児童相談所や知的障害者更生相談所などの専門機関による判定が必要となるケースもあります。
更新時期や必要な書類等は、お持ちの手帳の種類や、お住まいの自治体によって異なる場合がありますので、事前に必ずお住まいの市区町村の窓口やホームページで確認するようにしてください。
手帳の有効期限が切れてしまうと、各種サービスの利用や支援を受けることができなくなる可能性があります。 更新手続きには時間がかかる場合がありますので、余裕を持って準備を進めるようにしましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
手帳更新の必要性 | 障害の状態や必要なサポートは変化するため、定期的な更新が必要 |
更新手続き場所 | お住まいの市区町村の障害福祉相談窓口 |
更新手続き内容 | – 医師の診断 – (場合によっては)児童相談所や知的障害者更生相談所などの専門機関による判定 |
更新時期・必要書類 | 手帳の種類や自治体によって異なるため、事前に要確認 |
手帳有効期限切れの場合 | 各種サービスの利用や支援を受けられなくなる可能性あり |
注意点 | 更新手続きに時間がかかる場合があるため、余裕を持った準備が必要 |
手帳保有者の現状
近年、障害者手帳の交付数は増加の一途をたどっています。厚生労働省が実施した調査によると、2011年12月1日現在の身体障害者手帳の保有者数は約386万4000人に達しました。これは、国民全体のおよそ3%に相当する数です。また、精神障害者保健福祉手帳の保有者数は約56万8000人、療育手帳の保有者数は約62万2000人となっています。
これらの数字は、身体的、精神的、または発達上の困難を抱える人々が、年々増加していることを示唆しています。また、複数の手帳を同時に保有している方も少なくありません。
手帳の交付数の増加は、障害者に対する社会の理解が進み、手帳の申請がしやすくなったことも要因の一つと考えられます。しかし同時に、障害のある方への支援の必要性が、これまで以上に高まっていることを示していると言えるでしょう。誰もが安心して暮らし、社会参加できるよう、福祉サービスの充実や、差別・偏見の解消など、様々な取り組みが求められています。
手帳の種類 | 保有者数(人) |
---|---|
身体障害者手帳 | 約386万4000 |
精神障害者保健福祉手帳 | 約56万8000 |
療育手帳 | 約62万2000 |