知っていますか?「ワゴる」現象
病院での用語を教えて
先生、「ワゴる」って医学の用語で聞いたことがあるのですが、どういう意味ですか?
体の健康研究家
良い質問だね。「ワゴる」は「迷走神経反射」を指す言葉で、緊張したり痛かったりするときに起こるんだよ。例えば、注射が怖くて倒れてしまう人がいるだろう?
病院での用語を教えて
ああ、なんとなくわかる気がします。でも、どうして倒れたりするんですか?
体の健康研究家
簡単に言うと、迷走神経が刺激されて血圧が急に下がってしまうんだ。その結果、脳への血液の流れが一時的に悪くなって、顔色が悪くなったり、気分が悪くなったり、ひどい場合は気を失ってしまうこともあるんだよ。
ワゴるとは。
「ワゴる」という言葉は、医療や健康の分野で使われる言葉で、迷走神経反射のことを指します。この言葉は、迷走神経反射を意味する英語の「vagovagal reflex」から来ています。迷走神経反射は、痛みや緊張が引き金となって起こり、血圧が下がり脈拍が遅くなることを言います。顔が青白くなり、気分が悪くなったり、吐き気を催したり、場合によっては意識を失ってしまうこともあります。
医療現場で使われる「ワゴる」
病院で働く医療従事者たちの間では、時折「ワゴる」という言葉が飛び交うのを耳にすることがあるかもしれません。これは決して物をワゴンに乗せるといった意味ではなく、「迷走神経反射」を意味する医療用語です。英語では“vagovagal reflex”もしくは“vagal reflex”と表記し、そこから短縮されて「ワゴる」という言葉が生まれました。
では、そもそも迷走神経とは一体どのような神経なのでしょうか。迷走神経は、脳から腹部まで続く、体の中で最も長い神経の一つです。その影響範囲は非常に広範囲に渡り、心臓や肺、消化器官など、生きていく上で欠かせない多くの臓器の働きを調節しています。
この迷走神経が、何らかの刺激を受けることで様々な反応を引き起こします。これが迷走神経反射と呼ばれるものです。例えば、急激な起立や排便時のいきみ、強い痛みや精神的なストレスなどが刺激となり、脈が遅くなったり、血圧が低下したり、場合によっては失神してしまうこともあります。
医療現場では、患者さんの容態が急変した際に、「ワゴってる?」といった言葉が使われることがあります。これは、迷走神経反射の可能性を考慮し、患者さんの状態を素早く把握しようとする医療従事者たちの姿を表しています。
用語 | 説明 |
---|---|
ワゴる | 医療用語で「迷走神経反射」のこと。英語表記「vagovagal reflex」もしくは「vagal reflex」を短縮したもの。 |
迷走神経 | 脳から腹部まで続く、体の中で最も長い神経の一つ。心臓、肺、消化器官など多くの臓器の働きを調節する。 |
迷走神経反射 | 迷走神経が刺激を受けることで起こる反応。脈が遅くなったり、血圧が低下したり、失神を引き起こすこともある。 |
迷走神経反射の要因 | 急激な起立、排便時のいきみ、強い痛み、精神的なストレスなど。 |
「ワゴる」原因と症状
「ワゴる」という言葉は、医療用語で「迷走神経反射」と呼ばれる現象を指します。これは、急激なストレスや緊張、痛み、恐怖を感じた際に、体が反射的に起こす反応です。
具体的には、採血や注射の針を刺される瞬間や、怪我をした時の痛み、激しい運動による負荷、あるいは事故や災害を目撃した際の精神的なショックなどが、「ワゴる」を引き起こす引き金となりえます。
「ワゴる」と、私たちの体の中では何が起こっているのでしょうか?それは、血圧と脈拍の急激な変化です。迷走神経が過剰に反応することで、血管が広がり、血圧が急激に低下します。同時に、脈拍も遅くなり、心臓の働きが一時的に弱まります。
こうした体の変化に伴い、様々な症状が現れます。顔色が蒼白になり、めまいや冷や汗、吐き気などを感じることがあります。さらに、嘔吐や失神に至るケースも少なくありません。「ワゴる」自体は一時的な反応であり、多くの場合、症状は数分以内に自然に消失します。しかし、重症の場合には意識を失い、倒れてしまうこともあります。そのため、「ワゴる」の症状が出た場合には、周囲の人が適切な処置を行うことが重要です。
項目 | 内容 |
---|---|
別称 | 迷走神経反射 |
定義 | 急激なストレスや緊張、痛み、恐怖に反応して体が起こす反射 |
誘因 | 採血、注射、怪我、激しい運動、精神的ショックなど |
体の反応 | 血圧と脈拍の急激な変化(迷走神経の過剰反応による血管拡張と徐脈) |
症状 | 顔面蒼白、めまい、冷や汗、吐き気、嘔吐、失神など |
経過 | 多くは数分以内に自然消失、重症例では意識消失や転倒の可能性あり |
「ワゴる」対処法
急に立ち上がった時などに、目の前が暗くなったり、ふらふらする感覚に襲われた経験はありませんか?これは「立ちくらみ」と呼ばれる症状で、医学的には「起立性低血圧」と呼びます。 この症状は、迷走神経という神経が過剰に反応してしまうことで起こると考えられています。 迷走神経は、体の様々な機能をコントロールしており、血圧の調整もその一つです。急な姿勢の変化などで血圧が低下すると、迷走神経が心臓を刺激して血圧を上げようとします。しかし、この反応が過剰に起こってしまうと、脳への血液の流れが一時的に不足し、立ちくらみを引き起こすのです。
もし立ちくらみを起こしてしまったら、慌てずに安全な場所に座るか横になりましょう。頭を低くすることで、心臓に血液が戻りやすくなるため、症状の改善に役立ちます。もし近くに壁があれば、足を壁に立てかけて休むのも良いでしょう。深い呼吸をゆっくりと繰り返すことも効果的です。 これらの対処法を試しても症状が改善しない場合や、気分が悪くなる場合は、無理をせずに周囲の人に助けを求め、医療機関を受診してください。立ちくらみは多くの場合、一時的なものであり心配ありませんが、他の病気が隠れている可能性もあります。自己判断せず、医療機関に相談するようにしましょう。
症状 | 原因 | 対処法 |
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立ちくらみ (医学用語: 起立性低血圧) 急に立ち上がった時などに、目の前が暗くなったり、ふらふらする。 |
迷走神経の過剰反応 急な姿勢の変化などで血圧が低下すると、迷走神経が心臓を刺激して血圧を上げようとするが、この反応が過剰に起こってしまうと、脳への血液の流れが一時的に不足する。 |
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「ワゴる」を防ぐために
皆さんは「ワゴる」という言葉をご存知でしょうか。これは、医療現場で採血や注射を受ける際に、一時的に意識を失ってしまうことを指す言葉です。
「ワゴる」は、迷走神経反射と呼ばれる生理現象によって引き起こされます。緊張や恐怖、痛みなどの刺激によって迷走神経が過剰に反応し、心拍数や血圧が急激に低下することで、脳への血流が一時的に不足してしまうのです。
「ワゴる」経験がある方や、不安を感じやすい方は、予防策を講じることが重要です。採血や注射を受ける際は、事前に不安や恐怖心を看護師や医師に伝えましょう。気持ちを理解してもらうことで、落ち着いて処置を受けられるよう、ゆっくりと話しかけてくれたり、気分を紛らわせるように配慮してくれることがあります。
また、横になった状態やリラックスできる体勢で処置を受けることも有効です。椅子に座った状態よりも、横になった状態の方が、万が一意識が遠のいてしまった際に安全です。そして、血圧の急激な低下を防ぐために、水分を十分に摂ることも心掛けましょう。
さらに、「ワゴる」ことを予防するには、日頃から規則正しい生活を送り、ストレスを溜め込まないようにすることが大切です。十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動を心がけ、心身ともに健康な状態を保ちましょう。
ワゴる とは | 医療現場で採血や注射を受ける際に、一時的に意識を失ってしまうこと |
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原因 | 緊張や恐怖、痛みなどの刺激による迷走神経反射 → 心拍数や血圧の急激な低下 → 脳への血流不足 |
予防策 |
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まとめ
– まとめ
医療現場で「ワゴる」という言葉を使うことがあります。これは、迷走神経反射と呼ばれる体の反応を指しています。迷走神経反射は、誰にでも起こる可能性のある反応で、一時的なものがほとんどです。
迷走神経反射が起こると、急に血圧が低下し、意識が遠のいたり、実際に失神してしまうことがあります。これは、ストレスや痛み、恐怖などを感じた際に、迷走神経が過剰に反応してしまうことが原因です。
多くの場合、症状は一時的なもので自然に回復しますが、症状が出た場合は、速やかに適切な処置を受けることが大切です。具体的には、楽な姿勢で横になり、足を高く上げることで血流を改善します。
迷走神経反射は予防することも可能です。採血や注射など、医療行為を受ける前に不安や恐怖を感じている場合は、事前に伝えるようにしましょう。また、過去に迷走神経反射を起こしたことがある人も、同様に伝えることが大切です。
医療従事者は、迷走神経反射が起きやすい状況を理解し、患者さんの不安を軽減するために、リラックスできる環境作りや丁寧な説明を心がけています。安心して医療を受けられるよう、気になることや不安なことがあれば、遠慮なく相談するようにしましょう。
項目 | 内容 |
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概要 | 医療現場で使われる「ワゴる」は、迷走神経反射を指します。誰にでも起こりうる一時的な反応です。 |
症状 | 急な血圧低下、意識消失、失神など |
原因 | ストレス、痛み、恐怖などによる迷走神経の過剰反応 |
対処法 | – 楽な姿勢で横になる – 足を高く上げて血流を改善する |
予防策 | – 医療行為前の不安や恐怖を伝える – 過去の迷走神経反射の経験を伝える |
医療従事者の対応 | – 迷走神経反射が起きやすい状況の理解 – 患者の不安軽減のための環境作り – 丁寧な説明 |