犬吠様咳嗽:小児に見られる特徴的な咳

呼吸器

犬吠様咳嗽:小児に見られる特徴的な咳

病院での用語を教えて

先生、「犬吠様咳嗽」って、どんな咳なのですか?

体の健康研究家

「犬吠様咳嗽」は、その名の通り、犬が吠えるような咳のことだよ。コンコンというよりも、ワンワンといった感じだね。

病院での用語を教えて

へぇー。どんな時に、そんな咳が出るのですか?

体の健康研究家

例えば、のど仏のあたりが炎症を起こして狭くなってしまう病気にかかった時に、そのような咳が出ることがあるよ。特に小さい子どもに多いね。重症化すると息が苦しくなってしまうこともあるので、注意が必要だよ。

犬吠様咳嗽とは。

「犬の吠える声に似た咳」とは、その名の通り、まるで犬が吠えているようなガラガラとした咳のことを指します。この咳は、のどや気管支などが炎症を起こす「クループ」という病気の症状の一つで、主に幼い子供に見られます。クループになると、のどが炎症によって腫れてしまい、空気が通りにくくなるために、このような特徴的な咳が出ます。ひどい場合には呼吸が苦しくなることもあり、注意が必要です。

犬の鳴き声のような咳

犬の鳴き声のような咳

「犬の鳴き声のような咳」と聞いて、一体どんな咳なのか想像できるでしょうか?医学用語では「クループ」と呼ばれるこの咳は、まるで犬が吠えているようなガラガラとした乾いた咳が特徴です。

この咳が出やすいのは、主に乳幼児や小さなお子さんです。そして、夜や朝早くなど、気温が低くなってくる時間帯に悪化する傾向があります。咳に加えて、声がれや息苦しさを感じたりすることもあります。

このような症状が出ると、保護者の方々は当然不安に感じることでしょう。しかし、「犬の鳴き声のような咳」自体は、多くの場合、命にかかわるような重い病気ではありません。ただし、症状が重い場合や、呼吸が速くなったり、唇の色が悪くなったりする場合は、すぐに医療機関を受診する必要があります。

症状 特徴
犬の鳴き声のようなガラガラとした乾いた咳
時間帯 夜や朝方など気温が低くなる時間に悪化する傾向
その他 声がれ、息苦しさ
対象 主に乳幼児や小さなお子さん

原因は上気道の炎症

原因は上気道の炎症

「犬吠様咳嗽」という症状をご存知でしょうか。これは、文字通り犬が吠えるような苦しそうな咳が出る症状です。今回は、この犬吠様咳嗽の原因について詳しく解説していきます。

犬吠様咳嗽は、主にウイルスや細菌への感染によって引き起こされます。 これらの病原体が喉や気管といった、空気の通り道である上気道に炎症を引き起こすことが原因です。炎症によって上気道、特に声帯のすぐ下にある気道が腫れて狭くなるため、空気の通りが悪くなってしまい、特徴的な咳や呼吸困難な状態に陥ります。

犬吠様咳嗽を引き起こす代表的なウイルスには、パラインフルエンザウイルス、RSウイルス、アデノウイルスなどが挙げられます。これらのウイルスは、いずれも乳幼児の間で流行しやすく、特に冬場に多く見られます。また、細菌感染によって引き起こされるクループは稀ですが、ジフテリア菌による咽頭ジフテリアは重症化しやすく、注意が必要です。

犬吠様咳嗽かなと思ったら、まずは医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けるようにしましょう。

原因 詳細 備考
ウイルス感染 パラインフルエンザウイルス、RSウイルス、アデノウイルスなど
上気道に炎症を引き起こす
乳幼児に多く、冬場に流行
細菌感染 クループ(稀)
ジフテリア菌による咽頭ジフテリア
咽頭ジフテリアは重症化しやすい

家庭での対処法

家庭での対処法

犬吠様咳嗽は、その名の通り犬の鳴き声のような咳が特徴的な病気です。多くの場合、ウイルス感染によって引き起こされ、特に小さなお子さんに多く見られます。

家庭では、まず部屋の湿度を高く保つことが大切です。乾燥した空気は喉の粘膜を刺激し、咳を悪化させる可能性があります。加湿器を使ったり、濡れタオルを部屋に干したりして、適切な湿度を保ちましょう。また、水分をこまめに摂ることも重要です。水分不足は喉の乾燥を招き、咳を長引かせる原因となります。お茶やスープなどを与え、十分な水分補給を心がけましょう。

お子さんが泣いたり、興奮したりすると、呼吸が速くなり症状が悪化する可能性があります。保護者は、お子さんを落ち着かせるように優しく声をかけたり、抱っこしたりして安心させてあげましょう。

これらの対処法を試しても、呼吸が苦しそうな場合や、症状が改善しない場合は、自己判断せずに速やかに医療機関を受診してください。

症状 対処法 注意点
犬の鳴き声のような咳 部屋の湿度を高く保つ
水分をこまめに摂る
お子さんを落ち着かせる
呼吸が苦しそう
症状が改善しない場合は医療機関を受診

医療機関での治療

医療機関での治療

医療機関を受診すると、医師はまず聴診器を用いて呼吸音を聴診し、喉の奥の状態を視診することで、症状の原因を探ります。これらの診察に加えて、必要に応じてレントゲン撮影や血液検査などが行われることもあります。

診断の結果、症状が軽い場合には、自宅で安静にするよう指示されるとともに、咳や痰を鎮める薬が処方されることがあります。

症状が重い場合には、気管支を広げて呼吸を楽にする効果のある吸入薬や、炎症を抑える効果のあるステロイド薬が処方されることがあります。これらの薬は、症状や体質に合わせて適切な種類と量が選択されます。

さらに、呼吸困難が非常に重篤な場合には、入院が必要となることもあります。入院した場合には、酸素を供給することで体内の酸素濃度を高める酸素療法や、人工呼吸器を用いて呼吸を補助する気管挿管などの処置が行われることがあります。これらの処置は、呼吸不全の状態を改善し、命を守るために非常に重要です。

症状の重さ 診察・検査 治療法
軽い – 聴診
– 視診
– 安静
– 咳止め、痰切り
重い – レントゲン撮影
– 血液検査
– + 聴診
– + 視診
– 気管支拡張薬
– ステロイド薬
非常に重い – + レントゲン撮影
– + 血液検査
– + 聴診
– + 視診
– 入院
– 酸素療法
– 気管挿管

保護者の注意点

保護者の注意点

– 保護者の注意点犬吠様咳嗽は、その名の通り犬の吠えるような咳をする病気ですが、多くの場合、自宅で安静にしていれば自然に治る病気です。 しかし、咳がひどく呼吸が苦しそうだったり、なかなか症状が改善しない場合は、自己判断せずに早めに病院を受診しましょう。特に、顔色が悪くなったり、唇の色が紫色になる、呼吸が速くなる、ぐったりして元気がなくなるなどの症状が見られる場合は注意が必要です。これらの症状は、病状が悪化しているサインかもしれませんので、すぐに病院で診察を受けましょう。自宅でのケアとしては、脱水症状を防ぐために、こまめに水分を摂らせることが大切です。 水分は、水やぬるま湯の他に、犬用のスポーツドリンクやイオン飲料なども有効です。また、食欲がない場合は、無理に食事を与えず、消化の良いものを少量ずつ与えるようにしましょう。咳がひどい場合は、獣医師の指示に従って咳止めなどの薬を服用することもあります。自己判断で市販薬などを与えるのは大変危険ですので、必ず獣医師に相談してからにしましょう。犬吠様咳嗽は、他の犬にも感染する病気です。 感染を防ぐため、咳をしている犬は、他の犬との接触を避け、散歩も控えるようにしましょう。また、犬の身の回り品の消毒も効果的です。

症状・状態 対処法
犬の吠えるような咳 自宅で安静に見守る
咳がひどい、呼吸が苦しそう、症状が改善しない 自己判断せず病院へ
顔色が悪い、唇が紫色、呼吸が速い、ぐったりしている 緊急に病院へ
脱水症状 こまめな水分補給(水、ぬるま湯、犬用スポーツドリンク、イオン飲料など)
食欲不振 消化の良いものを少量ずつ与える
咳がひどい 獣医師の指示に従い、咳止めなどの薬を服用
他犬への感染 他の犬との接触を避け、散歩も控える、身の回り品の消毒

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