圧力の単位Torr:mmHgとの関係

検査

圧力の単位Torr:mmHgとの関係

病院での用語を教えて

先生、「Torr(とる)」って、どんなものですか?

体の健康研究家

良い質問だね。「Torr」は圧力の単位の一つで、主に医療現場で使われているよ。例えば、血圧を測る時にも使われている「mmHg」と同じ圧力なんだよ。

病院での用語を教えて

mmHgと同じ圧力ということは、1Torr=1mmHgということですか?

体の健康研究家

その通り!1Torrは1mmHgと全く同じ圧力を示しているんだよ。特に、血液ガス検査で酸素分圧や二酸化炭素分圧の単位として使用されていることが多いね。

Torrとは。

「トル」という医学や健康で使われる言葉について説明します。「トル」は圧力を表す単位の一つで、1トルは1ミリメートル水銀と同じです。血液ガス検査で、酸素や二酸化炭素の圧力を示す単位として使われています。

Torrとは

Torrとは

– TorrとはTorr(トル)は、圧力を示す単位の一つで、主に科学の分野で用いられています。特に、真空状態や低い圧力の状態を表す際に使われます。 日常生活で馴染み深い圧力の単位としては、パスカル(Pa)やヘクトパスカル(hPa)などがありますが、Torrはこれらの単位と比べて非常に小さな圧力を表す際に便利です。Torrは、mmHg(水銀柱ミリメートル)という単位と密接な関係があります。mmHgは、1本のガラス管に水銀を満たし、それを逆さまに立てたときに、水銀柱の高さによって圧力を表す単位です。1mmHgは、水銀柱の高さが1ミリメートルの時の圧力として定義されています。そして、1Torrは、ちょうど1mmHgと同じ圧力となります。Torrという単位は、イタリアの物理学者であるエヴァンジェリスタ・トリチェリの名前から名付けられました。トリチェリは、気圧を測定する装置である水銀気圧計を発明した人物であり、その功績を称えてTorrという単位が用いられるようになったのです。現在では、国際単位系(SI)においては、圧力の単位としてパスカル(Pa)が用いられていますが、Torrは現在でも真空技術や圧力測定の分野において、広く使われています。

単位 説明 備考
Torr (トル) 圧力を示す単位。真空状態や低い圧力の状態を表す際に使われる。 イタリアの物理学者エヴァンジェリスタ・トリチェリの名前から名付けられた。
mmHg (水銀柱ミリメートル) 1本のガラス管に水銀を満たし、それを逆さまに立てたときに、水銀柱の高さによって圧力を表す単位。 1mmHg = 水銀柱の高さが1ミリメートルの時の圧力
Pa (パスカル) 国際単位系 (SI) における圧力の単位。

Torrの由来

Torrの由来

– トル(Torr)の由来トル(Torr)は、圧力の単位の一つで、特に真空工学や低圧力の測定の分野で広く使われています。この単位は、17世紀のイタリアの物理学者であり数学者でもあったエヴァンジェリスタ・トリチェリにちなんで名付けられました。トリチェリは、ガリレオ・ガリレイの弟子としても知られており、物理学、特に流体力学や気圧の研究において大きな功績を残しました。彼の最も有名な業績の一つに、水銀気圧計の発明があります。これは、ガラス管に水銀を満たし、それを逆さまにして水銀槽に立てることで、大気圧を測定する装置です。 トリチェリは、水銀気圧計を用いた実験を通して、大気圧が約760mmの水銀柱の高さに相当することを明らかにしました。これは、大気圧が、その高さ分の水銀の重さと釣り合っていることを示しています。この発見は、それまで謎とされていた大気の重さや圧力の存在を証明する画期的なものでした。彼の功績を称え、1mmHg(水銀柱ミリメートル)を1Torrと呼ぶようになりました。これは、今日でも真空技術や圧力測定の分野で広く使われている単位となっています。

項目 説明
単位名 Torr (トル)
由来 イタリアの物理学者・数学者 エヴァンジェリスタ・トリチェリ
業績 水銀気圧計の発明、大気圧の測定
定義 1 Torr = 1 mmHg (水銀柱ミリメートル)
使用分野 真空工学、低圧力の測定

mmHgとの関係

mmHgとの関係

圧力を表す単位として、mmHgという単位をよく目にします。これは水銀柱ミリメートルと読み、水銀柱の高さによって圧力を表す方法です。一方、Torr(トル)という単位も圧力を表す単位として存在します。

実際、1 Torr は 1 mmHg と全く同じ大きさを表しています。つまり、Torr を mmHg に、mmHg を Torr に読み替えても、全く問題ありません。例えば、760 Torr は 760 mmHg と全く同じ圧力を示しています。

しかし、世界的に見ると、mmHg や Torr はあまり使われていません。その代わりに、パスカルという単位が圧力の単位として広く採用されています。国際単位系と呼ばれる世界基準では、圧力の単位はパスカルと定められています。

日本では、医療の現場では今でも mmHg がよく使われています。特に、血圧の測定では mmHg が使われていることがほとんどです。これは、長い間 mmHg が使われてきたことや、医療機器との関係で、現在も mmHg が使われ続けているためです。一方で、Torr は mmHg ほど一般的ではありません。

単位 説明 現状
mmHg 水銀柱ミリメートル、水銀柱の高さで圧力を表す。 医療現場、特に血圧測定で現在も使われている。
Torr 1 Torr = 1 mmHg、mmHgと全く同じ大きさを表す。 mmHgほど一般的ではない。
パスカル 国際単位系で圧力の単位として定められている。 世界的に広く採用されている。

血液ガス検査でのTorr

血液ガス検査でのTorr

血液ガス検査は、血液中に溶け込んでいる酸素や二酸化炭素といった気体の分圧を調べる検査です。この検査では、血液中の酸素の分圧(PaO2)と二酸化炭素の分圧(PaCO2)を測定します。これらの数値は、肺の機能や体の酸とアルカリのバランスを評価する上で、とても重要な情報となります。

PaO2やPaCO2といった分圧は、mmHgまたはTorrという単位で表されることが一般的です。mmHgは「水銀柱ミリメートル」の略で、Torrはイタリアの物理学者、トリチェリに由来する単位です。どちらも圧力を表す単位であり、1 mmHg は 1 Torrとほぼ同じです。

医療現場では、昔から血圧測定などに水銀血圧計が使われてきたことから、mmHgという単位が広く普及してきました。血液ガス検査においても、このmmHgやそれに準ずるTorrが分圧の表示に用いられています。さらに、多くの血液ガス測定装置がmmHgやTorrで圧力を表示する機能を備えていることも、これらの単位が使用される理由となっています。

項目 説明
血液ガス検査 血液中の酸素や二酸化炭素といった気体の分圧を調べる検査。
測定項目
  • 酸素分圧(PaO2)
  • 二酸化炭素分圧(PaCO2)
分圧の単位 mmHgまたはTorr(1 mmHg ≒ 1 Torr)

まとめ

まとめ

– まとめ圧力を表す単位には様々なものがありますが、その中でも「Torr(トル)」は「mmHg(水銀柱ミリメートル)」と同じ圧力の単位として、主に科学の分野で用いられています。mmHgは水銀柱の高さで圧力を表す方法で、かつては広く使われていました。しかし、水銀の毒性が問題視されるようになり、現在では水銀を用いない電子式の圧力計が主流となっています。医療現場では、血液中の酸素や二酸化炭素の圧力を示す際などに、mmHgと並んでTorrが使用されています。血液ガス検査では、これらのガスが血液中にどれくらい溶け込んでいるかを調べることで、呼吸機能や体の酸塩基平衡の状態を評価することができます。しかし、国際的には圧力の単位として「パスカル(Pa)」を使用することが推奨されています。そのため、医療現場においても、TorrやmmHgからパスカルへの移行が将来的に進む可能性があります。パスカルは国際単位系(SI)に基づく単位であり、他の単位との整合性が高いという利点があります。単位の統一は、医療従事者間での情報共有や、より正確な測定結果の解釈に役立つと考えられます。

単位 説明 用途
Torr(トル) mmHgと同じ圧力の単位。水銀柱の高さで圧力を表す。 科学分野、医療現場(血液中の酸素・二酸化炭素の圧力)
mmHg(水銀柱ミリメートル) 水銀柱の高さで圧力を表す。 かつて広く使われていたが、水銀の毒性から現在は減少傾向。医療現場ではまだ使用される。
パスカル(Pa) 国際単位系(SI)に基づく圧力の単位。 国際的に推奨されている単位。医療現場でも将来的に移行が進む可能性あり。

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